伊勢丹松戸店が存続するか否かギリギリの状況にあるようです。東洋経済オンラインに次のような記事がありました。

たった一つの店舗の存続問題に、自治体が揺れに揺れている。舞台は千葉県松戸市。JR松戸駅から5分ほど歩いたところに、伊勢丹松戸店がある。1974年に開業した、市内唯一の百貨店だ。都内の競合百貨店や郊外の大型商業施設に押され、売り上げは低迷。ちょうど今夏に賃貸借契約の更新を迎えることもあり、その動向が注目されていた。

この記事によれば事態は切迫しているようであり、『伊勢丹を運営する三越伊勢丹ホールディングスは、売り場面積の縮小と市の施設導入を存続の条件に挙げ、9月中にまとまらなければ来春以降に閉鎖すると通告している』とのこと。百貨店の閉鎖は全国各地で相次いでいますし、伊勢丹松戸店も例外では無いだろうと思っていたものの、閉鎖決定の瀬戸際にあるとは知りませんでした。

伊勢丹松戸店へは松戸駅東口にある当事務所からは徒歩5分程度かかりますが、食品売り場へ週に一度くらいは買い物に行っています。スーパーでは手に入らないような弁当や惣菜などが豊富に揃っており松戸駅周辺では貴重な存在だからです。

他には、駅直結のアトレ松戸の食品売り場もありますが、伊勢丹松戸店の方が出店数もずっと多いですから、駅から少し歩いてでも行く価値があると思っていました。実際、食品売り場に限っていえば買い物客も多く決して寂れた印象はありません。

しかしながら、私自身も食品売り場以外へ行くことは一切ありませんし、11階まである全館に客が大勢いるとは到底思えません。そもそも、デパートで服を買う機会など昔より減っていますし、もし買いに行くとしても伊勢丹松戸店へ行くことは考えられません。

ネットでフロアガイドを見てみると、私が購入してもおかしくないようなブランドも入っているようですが、わざわざ見に行こうとは思いません。正直に言って、誰が伊勢丹松戸店の紳士服売り場で買い物をしているのだろうと疑問に思ってしまいます。

もし、私が松戸に住んでいたとしても、近くのデパートで服を買うなら柏高島屋を選ぶと思います。どうせデパートへ行くなら、品揃えが多く華やかで賑わっているところに行きたいです。伊勢丹ならちょっと遠くても絶対に新宿店がいいです。

そう考えると、伊勢丹松戸店に必要とされているのは食品売り場と、後は遠出をするのが難しい年配の方向けの売り場だけのようにも思えます。11階どころか、その半分のフロアでも全館に賑わいを創り出すのは難しそうな気がします。

それでも、松戸市内唯一の百貨店である伊勢丹松戸店が消えてしまうのは寂しいことです。食品売り場以外へは行くことの無い私には言う権利が無いかもしれませんが、何とか存続するのを願っています。

唐突に普段とは違う記事になりましたが、松戸に事務所を構える私にとっては重大ごとなので書いてみた次第です。今後どうなるのか注視していきたいと思います。

(2017年10月2日 追記)
すでに報道されているとおり、伊勢丹松戸店が2018年3月21日に閉店することが正式に発表されています。

当社子会社の店舗営業終了のお知らせ(株式会社三越伊勢丹ホールディングス)

当社は、本日開催の取締役会において、当社完全子会社である株式会社三越伊勢丹(以下「三越伊勢丹」)の伊勢丹松戸店の営業を3月21日をもって終了することを決議いたしましたので、下記の通りお知らせいたします。

2016年9月にそごう柏店、2017年3月には三越千葉店が閉店しており、2018年2月には西武船橋店も閉店の予定です。さらに、2018年3月の伊勢丹松戸店の閉店により、千葉県内に残る百貨店は千葉市のそごう、船橋市の東武、柏市の高島屋の3店のみとなります。

時代が変わったのだとはいえ寂しい限りです。伊勢丹松戸店が閉店すると、松戸駅周辺で大きな食品売り場があるのは、イトーヨーカドー松戸店、ダイエー松戸西口店、アトレ松戸店くらいでしょうか。約50万人の人口を抱える街の中心地としてはかなり寂しくなります。

閉店が決まってしまった以上は、跡地に何が出来るのかを期待するしかありません。個人的には、デパ地下で売っているような食品を買える店が松戸駅周辺に存在して欲しいと思いますし、採算が合うだけの需要もきっとあると思うのですが。