相続登記(相続を原因とする所有権移転登記)の申請をする際には、その登記申請をおこなうのとあわせて登録免許税を納付する必要があります。

この登録免許税は不動産の価額の0.4%(1000分の4)です。この不動産の価額は、固定資産評価額によるので、たとえば、固定資産評価額が1000万円ならば登録免許税は4万円となります。

上記の特例として、平成30年4月1日から令和7年(2025年)3月31日までの間、以下の免税措置があります(租税特別措置法84条の2の3)。

このページでは、不動産の価額が100万円以下の土地についての免税措置について解説します。

もう1つの免税措置(土地を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合)や、さらに詳しい情報などについては、相続に係る所有権の移転登記の免税のページもご覧ください。

また、法務局による相続登記の登録免許税の免税措置についてのページでも詳しい情報をご覧になれます。

なお、相続登記を司法書士に依頼する場合、このページに記載されている内容はとくに御理解いただく必要はないものです。

千葉県松戸市の高島司法書士事務所(松戸駅東口徒歩1分)では、相続登記の初回ご相談とお見積もりを無料で承っています。ご相談は予約制なので、ご相談予約・お問い合わせのページをご覧になって事前にご連絡くださいますようお願いいたします。

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不動産の価額が100万円以下の土地についての免税措置

相続登記をする際、価額(固定資産税評価額)が100万円以下の土地については、所有権移転登記の登録免許税が免税(0円)となります(租税特別措置法第84条の2の3第2項)。

複数の土地の所有権移転登記を1件の申請によりおこなう場合、100万円以下の土地についての登録免許税が免税となります。

たとえば、A土地が500万円、B土地が100万円である場合、この2つの土地の所有権移転登記を1件で申請する場合、A土地についての登録免許税2万円(500万円×4/1000)のみがかかります(同時に申請するB土地の登録免許税は0円)。

また、不動産の所有権の持分の取得である場合には、その不動産全体の価額に持分の割合を乗じて計算した額が不動産の価額となります。

たとえば、土地の価額が1000万円であっても、被相続人の持分が10分の1である場合には、移転する持分の価額は100万円なので、登録免許税の免税措置の対象となるわけです。

なお、この租税特別措置法84条の2の3第2項による、登録免許税の免税措置の対象となるのは土地のみです。建物については、原則どおり不動産の価額(固定資産税評価額)の0.4%(1000分の4)の登録免許税がかかります。

租税特別措置法第84条の2の3第2項 個人が、所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法の施行の日から令和7年3月31日までの間に、土地について所有権の保存の登記(不動産登記法第2条第10号に規定する表題部所有者の相続人が受けるものに限る。)又は相続による所有権の移転の登記を受ける場合において、これらの登記に係る登録免許税法第10条第1項の課税標準たる不動産の価額が100万円以下であるときは、これらの登記については、登録免許税を課さない。