2025年11月23日(日曜日)に開催された第45回つくばマラソンを走ってまいりました。

結果は3時間29分34秒(ネットタイム)。5回目のフルマラソン出走にして、55歳でのサブ3.5(3時間30分切り)を達成することができました。

2023年3月の東京マラソンで3時間34分45秒を記録して以来、私のランニング人生における最終目標としてサブ3.5達成を掲げてきました。

その後、2024年4月のかすみがうらマラソン(3時間59分19秒)、2025年3月のさいたまマラソン(3時間38分27秒)を経て、今回のつくばマラソンでようやく達成できた次第です。

記憶が新しいうちに、当日のことを振り返ってみようと思います。

1.つくばエキスプレスに乗って会場へ

2.スタートから序盤まで

3.中盤でサブ3.5のペーサーに追いつく

4.残り3キロで大失速

5.ぎりぎりでのサブ3.5達成

1.つくばエキスプレスに乗って会場へ

当日は、6時55分北千住発のつくばエキスプレスで研究学園駅へ向かいました。座席は大勢のランナーで既に埋まっており、残念ながら約40分の乗車時間を立ったまま過ごすことに。

さらに、時刻表どおり7時34分に研究学園駅へ到着したものの、ホームから改札口まで人で溢れており、駅構内から外へ出るまでにも相当な時間を要しました。時間を正確に確認してはいませんが、体感では10分ほどかかったように思います。

とはいえ、駅から会場のつくば市役所までは約7分とアクセスが良いため、9時のスタートまでには多少の余裕を持つことができました。

会場に着いてからスタート地点へ向かう前には、荷物を預け、トイレを済ませる必要があります。

荷物預けは時間がかからずスムーズでしたが、自分で棚に置くだけの方式のため、セキュリティ面ではやや不安があります。貴重品用のロッカーも設置されていましたが、私が到着した頃には既に空きがなかったはずです。

トイレについては、男女共用の個室はかなりの行列ができていたものの、男子用トイレは5分も並ばずに使用できました。走っている途中でトイレに行く事態は避けたいので、できるだけスタートぎりぎりの時間にトイレを済ませてからスタートブロックへ向かいました。

2.スタートから序盤まで

私のスタートは「Fブロック」からとなりました。このFブロックからスタートするのは、「3:20:01から3:45:00までの記録を申請したランナー」とのことです。

Fブロックというとだいぶ後方からのスタートに感じますが、つくばマラソンではウェーブスタートが採用されています。Fブロックは第3ウェーブの先頭にあたり、AからEブロックまでがスタートした後、9時ちょうどにFブロックのスタートとなります。

これにより、前が詰まることなく走り出せることを期待していたのですが、実際には最初の数キロは大渋滞しており、これまで参加してきた大会の中で最も混雑が激しく感じました。

今回からコースが変更になったことで、前回までとは状況が違ったのかもしれません。しかし、スタート地点を過ぎてからも全然前に進まず、私は1キロ4分55秒程度のイーブンペースを予定していたものの、流れに身を任せていると最初の1キロで6分ほどかかりそうな状況でした。

いくら何でも遅すぎるため、空いたスペースを見つけては前へ急ぐような走り方となり、結果として序盤からやや体力を消耗してしまいました。

4キロ以降は混雑も多少ましになってきたものの、最初の3キロで遅れたペースを取り戻さねばならないという焦りが生じてしまいました。

レース前のプランでは、スタートから30キロ地点までは1キロ4分55秒程度のペースで走り、それ以降については30キロまで無事に到達した段階で考えるつもりでした。

ところが、最初の3キロで予定より約80秒も余計にかかってしまったため、その後1キロあたり5秒ずつペースを上げたとしても、プランどおりのペースに追いつくのに16キロを要する計算になってしまいます。

大きな大会ではスタート直後の混雑は当然のことなので、最初から1キロ4分55秒のイーブンペースで進めると考えていた私の想定が甘かっただけなのですが。

3.中盤でサブ3.5のペーサーに追いつく

予定よりも少しハイペースではありましたが、調子良く走り続け、19キロあたりでサブ3.5のペーサー集団に追いつくことができました。

サブ3.5のペーサーはFブロックの先頭からスタートしています。私もFブロックの先頭付近からスタートしていれば、ここまで大変な状況にはならなかったのかもしれませんが、スタート直前のトイレを優先したため、致し方ありません。

しばらくは3.5のペーサー集団について走っていたものの、人が多すぎて走りづらかったこと、さらに、それまで維持してきたペースよりも少し遅かったことから、集団の前へ出ることにしました。

その後も快調に走り続け、35キロを超えるあたりまでは、「この調子であれば3時間30分は無理なく切れそうだ」と感じていました。


4.残り3キロで大失速

ところが、残り3〜4キロ付近で突然スピードが上がらなくなりました。特別にどこかが痛いわけでも苦しいわけでもないのに、気を抜くと1キロ6分ほどまでペースが落ちそうになります。

それまで快調に走れただけでも十分すぎるくらいの出来ではあり、ラスト3キロで失速するのは仕方のないことでもありますが、このままでは3時間30分以内でのゴールが危うい状況でした。

記憶は定かではないものの、このあたりでサブ3.5のペーサー集団にも追い抜かされてしまい、しばらくはついて行こうと試みたものの、すぐに引き離されてしまいました。

それでも、自分の計算ではまだ3時間30分に間に合うと判断できたため、あとは自分の走りだけに集中することにしました。

フルマラソンでは毎回同じような感覚になりますが、最後の数キロは精神的におかしな状態になっているのか、「この辺で終わりにしてもいいかな」とつい思ってしまう。リタイアはしないにしても、「少しくらいペースを落としてもゴールさえすればまあいいか」と甘えが生じてしまいます。

そう思いながらも、周囲のランナーも必死に頑張っている姿が目に入り、なんとか気持ちを奮い立たせてゴールへと向かうわけですが、今回ばかりは絶対に諦めるわけにはいきません。

必死でペースを上げようと努力しつつ、何とか前へ前へと走り続けました。ゴールが近づいてから現れる、あのだらだらと続く上り坂を見たときは一瞬絶望的な気持ちにもなりましたが、なんとか負けずに走り切り──。


5.ぎりぎりでのサブ3.5達成

結局、ゴールしたのは3時間29分34秒と、本当にぎりぎりでのサブ3.5達成となりました。

35キロ付近を走っているときは、かなりの好タイムが望めるのではと感じていました。最後まで1キロ5分前後のペースで走れれば、3時間27分台で問題なくゴールできるだろうと。

それが終盤になっての大失速。それでも、3時間30分を切れるかどうかは、私にとっては天と地ほどの差があります。この数年は、「生涯に一度でいいからサブ3.5を達成したい」と努力してきたので、まさに完璧な目標達成でした。

もし今回3時間30分を切れなかったとしたら、「スタート時の混雑がなければ…」などと言い訳をしていたかもしれませんが、すべてを含めて、これ以上の走りは二度とできないほどベストを尽くすことができました。

スタート時の気温は約11度。途中で晴れ間はあったものの、概ね曇りで、風もそれほど強くないという最高のコンディションでした。

前回のさいたまマラソンは冷たい雨と強風、その前のかすみがうらマラソンは20度を超える暑さに阻まれ、自己ベスト更新を逃したという思いがあったため、今回は言い訳のできないコンディションで走ることができました。

走り終えた後は、目標を達成した感動に浸るというより、無事にゴールできた安堵感のほうが強くありました。

それから2日が経った今でも、「本気で走るフルマラソンはもう卒業してもいいのではないか」と思っているところですが、少し休んでから、また次の目標を探したいと思っています。

そして、この歳になって、こんなに本気になれる趣味に出会えたことは、本当に幸せなことだとあらためて実感しています。


当日は写真を撮っていないのですが、こんな感じの格好で走りました。シューズはアディダスの「アディゼロ ボストン13」です。

2025_つくばマラソン完走記録証

大きく書いてある記録は3時間30分41秒となっていますが、これは号砲が鳴ってから、私がゴールするまでのタイム(グロスタイム)です。

私がスタートラインを超えてから、ゴールラインに到達するまでの記録(ネットタイム)は3時間29分34秒なのでサブ3.5達成となります。大きな大会では前にも大勢の人がいて、号砲が鳴ってからスタートラインに到達するまでに時間がかかるため、このような違いが生じるのです。