司法書士会への報告ついでに集計してみると、SEOによる集客に力を入れている業務である「相続放棄」と「相続登記」はどちらも前年と大幅には変わらぬご依頼件数でした。
ネットによる集客へ力を入れる司法書士事務所が激増している現在において、前年と同程度のご依頼件数を維持し続けるだけでも結構な努力が必要だと感じています。相続登記、相続放棄のいずれについてもGoogle検索の上位はどんどん入れ替わっていますし、1度は上位表示を果たしても少し放置していれば順位が下落する可能性も高いです。
とくに相続放棄については、検索結果の1ページ目は企業が運営するポータルサイトばかりになってしまいました。さすがに1位は裁判所の相続放棄のページですが、その後は複数のポータルサイト、日経新聞のページ、Wikipediaのページなどが続き、7位に入っているのはなぜか行政書士のページ(行政書士は相続放棄など裁判所提出書類の作成は出来ません)。
司法書士による相続放棄のページはようやく8位にランクインしています。検索結果の1ページ目に、誰が執筆しているのかも分からないポータルサイトばかりが表示される状況は、検索ユーザーにとって望ましいものではないはずです。しかし、今のGoogleは大量のコンテンツを投下する物量作戦に簡単に騙されてしまうわけで、この傾向がすぐに改善されることは期待できないでしょう。
そんな現状の中、当事務所がウェブサイト経由でのご依頼を現在もコンスタントにいただいているのは、限りのある力ではあっても継続してコンテンツの作成等に取り組んでいる成果だと考えています。しかし、司法書士個人がいくら頑張って良質なコンテンツを作成し続けても、企業によるポータルサイトに太刀打ちするのは極めて困難なのであり、今後もどうやって自サイトにアクセスして貰うかについて真剣に考える必要があるように思います。
ところで、相続放棄の1語による上位表示がほぼ不可能になってから、Google検索順位のチェックをしなくなっていましたが、久しぶりに「相続放棄」での検索順位を確認してみたところ当事務所サイトが18位と23位に入っていました。
18位は、高島司法書士事務所の旧総合サイトです。
www.office-takashima.com/souzoku-houki/souzoku-houki.htm
相続放棄をするには、家庭裁判所で相続放棄の申述をすることが必要です。たとえ、相続人のうちで誰が遺産(資産、債務)を引き継ぐかを決めたとしても、それをもって被相続人に対する債権者からの請求を拒むことはできません。
そして、23位にランクしているのは相続放棄の専門サイトである「相続放棄の相談室」です。
相続放棄.jp.net/
相続放棄の相談室は、松戸駅徒歩1分の高島司法書士事務所が運営しています。当事務所は2002年2月に千葉県松戸市で開業して以来、相続放棄やその他の遺産相続手続きを多数取り扱ってまいりました(当事務所への相続放棄のご依頼件数は2014年が49件、2015年が59件、2016年が83件、2017年は61件でした)。 ホームページをご覧になった個人のお客様からのご依頼が多いのが特徴です。3ヶ月経過後の相続放棄申述についても豊富な経験があります。 事務所へお越しいただいての、手続きのご依頼を前提 …
2つのサイトがそれなりの位置をキープしていたのは喜ばしいことですが、いつまで経っても旧サイトが上位に位置しているのは問題です。新たな総合サイト(https://www.shihou-shoshi.com/)を開設してから既に3年が経過しています。この3年間は新サイトの更新のみに注力しており、旧サイトはほぼ放置しているままです。
それなのに上位に表示されるのは今でも旧サイトであるというのは、旧サイトがあまりに強いのか、新サイトの相続放棄のページが弱すぎるのか判断に困るところではありますが、さすがに好ましい事態ではありません。新サイトのコンテンツは、旧サイトのをベースにしているものが多いので、Googleからは重複コンテンツだとみなされている恐れもあります。
このような問題は、別のURLで同じようなコンテンツのウェブサイトを保有している場合に限られる問題ですから、ほとんどの方には関係ないでしょうが。もしかすると、旧サイトを閉鎖してしまえば新サイトの順位が大幅に上がるのかもしれませんが、そんな恐ろしいことは絶対に出来ませんし。
相続放棄以外でも、たとえば、「司法書士 松戸」による検索順位はずっと旧総合サイトのTOPページが1位なのに、新サイトはフラフラと上下を繰り返し、現在は8位と悲惨な状況です。何だか偉大な父を超えられない息子のような状況になっていますが、何とかこれからも頑張っていこうと思っております。