司法書士事務所がSEOによる集客をするのはどんどん難しくなっているように感じます。同じような話ばかりになってしまうかもしれませんが、思いつくままに書いてみたいと思います。
SEOによる集客は不可能か
1．検索結果には何が最初に出てくるのか
2．「司法書士 ○○市」の検索結果
3．SEOによる上位表示は難しい
4．結局、SEOによる集客はできるのか
5．キーワード選びによる成功の可能性
1．検索結果には何が最初に出てくるのか
Google検索結果がどのように表示されるのかを把握していますか。
たとえば、スマホで「司法書士 松戸市」と検索した場合、まずは、「スポンサー」と表示されたGoogle広告によるサイトが3件表示されます。
続いて、下のスクリーンショット画面のとおり、Googleビジネスプロフィールの検索結果が出てきます（私のスマホでは当事務所サイトが最初に表示されていますが、別のスマホでは違う結果になるのでしょう）。
さらに、「他の人はこちらも検索」として、「松戸市 司法書士 評判」、「松戸 司法書士 安い」、「司法書士 松戸市 無料相談」というような検索ワードが提案されます。
通常のGoogle検索結果が表示されるのはその後です。つまり、SEOにより検索1位になったとしても、実際に表示されるのはかなり後の方になってしまうわけです。
検索結果の最初に表示されるのは、Googleにお金を払って掲載してもらっている広告であって、検索結果の1位ではないことを理解している人は別として、まずは最初に出てきた広告ページを訪れる人も多いでしょう。
現在では、SEO対策に力を注いで1位を獲得したとしても、実際の検索結果ではそれほど上位に表示されるわけではないことをまずは認識しておくべきです。
Googleの収入の大半は広告関連ですが、インターネット広告事業は減収の傾向にありますから、今後はさらに広告ばかりが検索結果に出てくるようになるかもしれません。
それならば、Google広告へ出稿すれば容易に集客できるのかといえば、そう話は簡単ではないと思われます（私は、リスティング広告などには詳しくないのでよく分かりませんが）。
2．「司法書士 ○○市」の検索結果
Google検索結果の1位になっても、あまり画面の上の方には表示されないことを理解した上で、そもそもSEO対策に力を入れたとして1位になれるのかという問題もあります。
広告は無視して、検索結果1位のサイトを見たいという人も多いはずだと仮定したとして、「司法書士 松戸市」のようなワードで1位を獲得できるのかという問題です。
当事務所の場合でいえば、現在は「司法書士 松戸市」で「司法書士 松戸市 | 松戸駅1分の高島司法書士事務所」のページが2位になっています。
長らく1位をキープしていたのが、「松戸市のおすすめ司法書士○社を徹底比較」というようなタイトルのページに1位を奪われてしまいました。
何とか1位を取り戻したいところではありますが、「司法書士 ○○市」のようなキーワードで、司法書士事務所によるホームページが1位になるのは難しい状況になっています。
少し調べてみると、船橋市、市川市、柏市のいずれでも、「○○市のおすすめ司法書士○社を徹底比較」のページが1位となっていました（千葉市については、「千葉司法書士会」のページが1位でしたが、司法書士事務所が1位になるのはは難しいことに変わりありません）。
東京都も確認してみると、葛飾区、足立区のどちらについても、「東京都○○区の司法書士○選 | 費用・料金目安 – いい相続」というようなタイトルのページが1位になっていました。千葉県の場合とは違う会社のサイトではありますが、どちらも似たような司法書士検索のページが強い状況であるわけです。
3．SEOによる上位表示は難しい
「司法書士 ○○市」で1位になるのが難しいのは当然としても、さらには検索1ページ目に入るのすら簡単ではないのが現状です。
いつも、「司法書士 松戸市」ばかりを例にしているので、今回は「司法書士 葛飾区」、「司法書士 足立区」の検索結果を見てみました（常磐線各駅停車で松戸駅の隣は金町駅なので、東京法務局城北出張所の管轄である葛飾区、足立区にお住まいの方からのご依頼も多いのです）。
その結果、葛飾区内の司法書士事務所によるページは10位以内に3件のみで、他は司法書士検索サイトや地図サイトなどででした（葛飾区以外の司法書士事務所によるページは10位以内には無し）。
また、足立区については2件のみで、他はすべて司法書士事務所以外のページであるのは葛飾区の場合と同様です。
東京都内の場合には葛飾区などの区名ではなく、金町や亀有など街や駅名で検索されることが多いのかもしれませんし、松戸市の場合と違うこともあるのでしょうが、なんにせよ司法書士事務所が検索1位になるのは難しいはずです。
4．結局、SEOによる集客はできるのか
私の個人的な感覚になりますが、「司法書士 松戸市」などのワードで検索1位になっても、以前より集客はできなくなっていると感じます。
その理由は、この記事の最初の方でも書いたとおり、SEOによって検索順位の1位になっても、実際の検索結果ではそれほど上位には出てこないことに尽きると考えます。
検索順位1位のページに辿り着く前に、Google広告や、Googleビジネスプロフィールによる検索結果のページへ多くの人が流れて行ってしまうわけです。
極論をいえば、検索結果の1位でも2位でも大差ない（どちらもたいして効果がない）状況になってしまっているのかもしれません。
かつては、検索結果の1位になることの効果は絶大でした。それだからこそ、SEOに最大限の力を注いで検索1位になることを目指したのです。
それが今では、「司法書士 松戸市」などの検索ワードで、司法書士事務所によるホームページが1位になるのは難しい。
さらに、1位になったとしても、そこからの集客は難しくなってしまっているわけですから、SEOによる集客は非常に難しくなっていると言わざるを得ません。
5．キーワード選びによる成功の可能性
ただし、司法書士事務所ウェブサイトへの訪問者が使用しているのは、「司法書士 松戸市」、「相続登記 松戸市」というようなキーワードばかりではありません。
こちらが思いつきもしないような検索キーワードを使用しているのが大多数であるはずです。つまり、「相続登記 松戸市」で1位になれなくとも、SEOによる集客ができる可能性はあるということです。
そのキーワードをどうやって探し出すかも難しいところですし、狙ったキーワードで順位を上げるのもまた難しい。さらにいうと、どんなキーワードが効果を上げているのかを知るのも非常に難しいのですが（現時点で私は全く把握できていません）。
それでも、現実に少なくない数のお問い合わせが日々入っているのは事実であるものの、これから新たに集客をしようと思ったとして、一からそれを再現できるかというと極めて困難であると感じます。
今回もまとまりのない話になってしまいました。そして、SEOによる集客が困難になっているというのは、あくまでも私個人の意見であることを強調しておきたいと思います。
