1.債務整理は誰に相談すればよいのですか
債務整理の相談を受けることができるのは、司法書士、弁護士のいずれかのみです。また、任意整理や過払い金請求の交渉がおこなえるのは、司法書士の中でも簡裁訴訟代理業務についての法務大臣の認定を受けた「認定司法書士」に限られます。弁護士、司法書士以外の「専門家」を名乗る人や、NPO法人などに相談をしても、債務整理の手続きをまかせることはできません。
さらに、司法書士や弁護士であっても、悪徳業者(一部の金融業者やNPO法人など)と提携している、いわゆる提携司法書士(提携弁護士)も存在するようなので注意が必要です。問題のあるところを見分けるのは難しいかもしれませんが、派手な売り文句の広告をたくさん出しているところや、相談に行ったときに司法書士や弁護士が直接対応してくれない場合は気をつけましょう。
気になることがあれば、その場では依頼せずいったん帰って良く考えるべきです。まともな事務所であれば一度の相談で依頼を強要することは無いはずです。また、疑問点があれば遠慮せずに質問して、すべて納得してから依頼するようにしましょう。質問に回答してくれなかったり、答えるのを嫌がるようなところに依頼すべきではありません。
2.家族に知られずに債務整理できますか?
個々の債務の状況等によって異なるのでいちがいにはいえませんが、家族に知られずに債務整理ができることも多いです。
司法書士に債務整理を依頼すれば、それ以降、債権者との連絡はすべて司法書士を通じておこなうのが通常です。したがって、債権者から自宅に電話があったり、郵便物が届くことは原則としてありません。また、司法書士からの連絡もご指定の方法でしかおこないますから、書類はすべて取りに来ていただくか、または、ご指定の場所にお送りすることも可能です。
したがって、ご自宅への電話や郵便物などにより、債務整理の事実がご家族に知られることはありませんから、ご自分の収入のみによって返済が可能なのであれば、あえて家族等に相談する必要は無いともいえます。
また、自己破産や個人民事再生など裁判所での手続きをおこなう場合であっても、裁判所からの書類の送付先(送達先)を司法書士事務所にすることができますから、ご家族に知られずに手続きをすることも可能です(ただし、裁判所への提出書類を準備するために、ご家族や勤務先の協力を得る必要のあるときもありますので、いつでも内緒にできるとは限りません)。
どのような場合に、ご家族等に知らせるべきであるかは、司法書士(弁護士)の考え方によっても違いますから、どうしても内緒にしたいならば、債務整理の依頼をする前に確認するべきでしょう。
当事務所では、ご家族の協力を得なくても自力で解決できる場合にまで、債務整理することを家族に打ち明ける必要はないと考えています。けれども、借金をした原因がご家族にも関係している場合には、自分一人で何とかしようとせず、事情を話して協力を得られるようにするのが好ましいといえます。
3.債務整理をすると業者から嫌がらせされませんか?
貸金業者(消費者金融、クレジット会社など)が、司法書士からの債務整理受任通知を受け取ると、それ以降は、ご本人に直接連絡を取ることは禁止されています。したがって、司法書士に債務整理の依頼をすれば、取り立ては止まりますし、その後、業者から嫌がらせを受けるようなことはありません。
かつては、弁護士や司法書士に依頼した後でも、取立行為をやめない消費者金融(サラ金)なども存在しましたが、現在は正規の業者であれば、そのようなことは一切ありませんのでご安心ください。
4.債務整理すると、もう二度と借入れはできませんか?
債務整理をすると、その情報が個人の信用情報機関に登録されます。そのため、債務整理後5~7年くらいは新たな借入をすることはできないとお考えください。これは、消費者金融、クレジット・信販会社、銀行のすべてについてです。たとえば任意整理をしたのが、消費者金融のみだったとしても、新たに銀行から借入れをすることもできなくなるわけです。
一定の期間が経過すると、債務整理した事実は信用情報から削除されます。その後は、債務整理をしたことによる影響は無くなりますから、その時点での信用状態により審査がおこなわれることになります。
5.自宅を手放さずに債務整理することはできますか?
債務整理のうち、任意整理による場合には、住宅を手放す必要はありません。住宅ローンがある場合でも、住宅ローンはそのまま支払いを続けていき、それ以外の債務(銀行、消費者金融、クレジットなど)について任意整理をすることになります。
当初の契約どおりに住宅ローンを支払いながら、任意整理による返済をするのが困難なときに検討すべきなのが、個人民事再生の手続きです。個人民事再生によれば、住宅ローン以外の債務を大幅に減額することができる場合があるので、任意整理にくらべて大幅に支払いが楽になることが期待できます。
なお、個人民事再生を利用できるのは、定期的に収入を得る見込みがあり、かつ、住宅ローン以外の債務が5,000万円を超えないことが条件です。また、大幅に住宅ローンの支払いが遅れている場合や、不動産に住宅ローン以外の担保権(抵当権)が付いている場合なども、個人民事再生により住宅を維持するのは困難です。
任意整理、個人民事再生手続によっても、債務整理が不可能な場合には、自己破産を選択するしかありません。自己破産では、住宅は必ず手放すことになってしまいますが、すべての借金から逃れることができますから、いち早く生活再建を果たすことが可能となります。
6.保証人に迷惑をかけずに債務整理するには?
借入をする際に保証人を付けていた場合、借り主(主債務者)が債務整理をすれば、保証人に対して請求が行くことになります。
また、主債務者が自己破産し免責されたとしても、保証人が負っている保証債務は消滅しません。よって、主債務者が自己破産をしたとすれば、債権者は保証人に対して請求をすることになります。そして、保証人が保証債務の支払いをできないときは、保証人自身も任意整理、自己破産などの債務整理を検討せざるを得ないでしょう。
そこで、保証人に絶対に迷惑を掛けたくないというのであれば、保証人が付いている債務については、債務整理の対象外にするしかありません。この場合、自己破産、民事再生では必ずすべての債権者を対象にしなければならないので、任意整理を選択することになります。そして、保証人が付いている債務については、当初の契約どおりに返済を継続します。
なお、保証人が付いている債務については、主債務者が任意整理により分割弁済をするとしても、それとは別に保証人に対して請求が行く可能性もあります。さらに、主債務者が債務整理をした時点で一括返済の対象となりますから、保証人が一括返済を求められることもあるでしょう。
そのとき、保証人自身が債権者と話し合うことで、主債務者がそれまで支払っていたとおりの分割弁済が可能なこともあります。しかし、債権者が応じてくれなければ、一括返済をするか、やはり保証人自身も債務整理(任意整理、自己破産など)をするしかありません。
保証人がいる場合の債務整理には検討すべきことが多くありますから、経験豊富な専門家(認定司法書士、弁護士)に相談することが大切です。
7.遠方からでも債務整理の依頼はできますか?
高島司法書士事務所に債務整理をご依頼いただけるのは、原則として千葉県松戸市にある当事務所までお越しいただける方に限らせていただいております。電話やメールのみによる相談だけでは無く、司法書士がご相談者様と対面してじっくりとお話を伺うのが大切だと考えているからです。
ただし、任意整理や過払い金返還請求ならば、事務所にお越しいただくのは通常1、2回で済みますし、高島司法書事務所は松戸駅から徒歩1分なので、多少遠くからでも相談にお越しになりやすいと思います。実際にも口コミや、以前にご依頼いただいた方からのご紹介などにより、少し遠方にお住まいの方からのご依頼も多くいただいています。
また、事情によりご本人が相談にいらっしゃるのが難しい場合、まずはご家族の方からお話を伺うこともできますので、お困りのことなどあればお気軽にお問い合わせください。なお、高島司法書士事務所は、裁判所(千葉地方裁判所松戸支部、松戸簡易裁判所)からも徒歩5分弱のとても便利な場所にあるので、自己破産・個人民事再生などの裁判所手続の際にも負担が少なくすみます。
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