2025年10月19日に開催された「東京レガシーハーフマラソン2025」を走ってまいりました。

国立競技場をスタートし、東京都内を水道橋、神田、神保町と駆け抜け、日本橋を過ぎたあたりで折り返し。最後は国立競技場のトラックを走ってゴールするという、何ともスペシャルな大会です。

今回で4回目の開催となる東京レガシーハーフマラソン。抽選に当たるのもなかなか大変なようなので、次に走れるのがいつになるか分かりません。

そこで、自分のための備忘録も兼ねて、当日のことを思いつくままに書いてみることにします。

レガシーハーフでの目標設定

私にとって、この秋の本命レースは11月23日のつくばマラソンなので、レガシーハーフは現時点での走力を確認することを目的としました。

今年の夏はとくに暑かったせいもあり、これまであまり長い距離を走れていませんでした。そこで、全力を出す練習を兼ねて、無理のない範囲で頑張ってみることにしたのです。

具体的には、ある程度の余力を残しつつ、1時間40分を切ることを目標に設定。それが達成できれば、つくばマラソンでのサブ3.5(3時間30分切り)も現実的になるかと考えました。

つくばマラソンは5回目のフルマラソンとなります。年齢的にも気力的にも、私にとってのピークにはすでに到達しているはずであり、この状態を維持できる時間はそれほど長くないと思われます。

そこで、最終目標に設定しているサブ3.5を、次のつくばマラソンで一気に達成したいと考えている次第です。なお、これまでの自己ベストは、2023年3月5日開催の東京マラソン2023での3時間34分45秒で、そこで記録更新が止まっています。

会場入りからスタートまで

スタートが8時5分と早いため、余裕をもって千駄ヶ谷駅に6時27分到着の電車で向かいました。

結果的にはだいぶ時間に余裕があり、あと30分くらい遅くても問題なさそうでした。それでも、電車が遅れたり、急にお腹が痛くなったりする可能性も考えると、早めに到着しておくのが安心です。

荷物を預けるときは全く並ぶことがなく、トイレも男子の小についてはあまり並ばずに済みました。

ただ、フルマラソンの場合には、途中でトイレに行きたくなることを避けるため、できるだけ出走直前にトイレに行くようにしています。今回はハーフマラソンなので、トイレに行くタイミングについてあまり神経質になる必要はなかったのですが。

そんなわけで、すべてがスムーズに済んだため、7時過ぎにスタートブロックに入ってしまったのは少し早過ぎました。

私はCブロックからのスタートだったので、待機場所もトラック上です(Eブロック以降は地下からのスタートです)。

最初のうちは国立競技場のトラック上にいる高揚感のなか、スマホで周囲の写真を撮ったりしていたものの、少しするとさすがに飽きてきます。

それでも、7時45分を過ぎると開会式なども始まり、再び気分が盛り上がってきました。

スタートから序盤まで

8時5分になり、ようやくスタートしました。私のいたCブロックからだと、号砲から1分30秒ほどでスタート地点を通過することができました。

すぐに国立競技場を出て、まずは外苑西通りを北上します。約1万5000人が参加する大会であるため、周囲を走るランナーも多く、最初は思うように進めません。

無理に抜こうとしたり、突然進行方向を変更する人も多く、走りづらい状況です。ここで無理に前に出ようとすると無駄に体力を消耗するので、しばらくは我慢。

それでも、3キロを過ぎたあたりからは、多少人がばらけて、1キロ4分30〜40秒程度のペースを保って走れるようになりました。その後は気分よく、日本橋あたりにある折り返し地点を目指します。

公表されたデータではスタート時の気温は約19度。少し暑いと感じる時間もあったものの、暑さが原因で失速するほどではありませんでした。

10キロあたりで問題に気付く

10キロ過ぎの折り返し地点に向かう途中、折り返してくるランナーとすれ違います。

私よりはるかに速いランナーとすれ違うのは当然ですが、誤算だったのは、1時間40分の旗印を付けたペースメーカーが前方から走ってくるのが見えたこと。

なんとなく1時間40分は切れるかと思っていたのが、現時点ではペーサーよりだいぶ遅れている。このままでは目標達成できないことに気付きました。

そこで、慌てて少しペースアップ。まずは何とか1時間40分の集団に追いつこうと考えました。

しかしながら、あまり無理をしてしまうと、最後まで足がもたなくなってしまうかもしれない。追いつくだけで力尽きてしまっては意味がなく、ゴールまで維持できるペースで走らなくてはなりません。

そんなわけで、ペースを上げすぎないよう自分に言い聞かせながら、遠くに見えるペースメーカーの旗印を追いかけました。

結局追いついたのは17キロを過ぎた頃。

追いつくまでは一苦労でしたが、一定のペースで走っている集団に追いついたことで、少し一息つくことができました。追いかけるのは大変でも、集団に入ってしまえば楽になります。

ラストスパートに成功

ところが、1時間40分のペースメーカーに追いついてしまうと、少しペースが遅く感じます。だいぶ離れたところから追いついたのですから、当然のことではありますが。

体力はまだ残っていそうだったので、残り3キロほどになった地点で、1時間40分のペースメーカーより前に出ることを決断。20キロを過ぎてからはさらにスピードを上げ、国立競技場へと戻ってきました。

ラップを確認すると、20キロからの1キロは4分14秒で走っています。最後にこれだけペースアップできるならば、全般にもっと速く走っても問題なかったようにも思いますが、それはあくまでも結果論。とても満足度の高い走りができました。

結果は1時間38分15秒(ネットタイム)と、目標にしていた100分切り(サブ100)を達成。

これまで河川敷の小規模な大会では100分を切っていましたが、大きな大会でのサブ100は初めてです。スタート後の混雑や給水ポイントでのタイムロスなどがあるので、小規模な大会とはだいぶ難易度が違います。

よって、今回が初めてのサブ100達成といえるかと思います。55歳にしてなお自己ベストを更新できるのは喜ばしいことです。

私の場合、子どもの頃は足が遅く運動が苦手でした。そしてランニングを始めたのも40代後半になってからですので、この歳になっても伸びしろが残っていたのでしょうか。

まとめ・レガシーハーフの感想など

とくに後半は全力に近いペースで走ってしまったこともあり、あまり景色を楽しむ余裕はありませんでした。

それでも、国立競技場に戻ってきて、目の前に広がるスタジアムへ向かって走っていくのは、非常に感動的な経験となりました。

レガシーハーフの魅力は、国立競技場をスタートし、再び国立競技場へと戻ってゴールできることに尽きます。これは感動的な経験ができるだけでなく、駅からのアクセスが抜群だという点でも非常に素晴らしいです。

コースに関しては、全く同じ道を往復するというのが最大のポイント。行きは下りで楽だったとすれば、帰りは上りで大変な思いをすることになります。

実際にも、往路の序盤では靖国通りをだらだらと下り、復路の15キロ過ぎでは同じコースを上っていきます。ここで体力が残っていないと厳しい。

私の場合、今回に関していえば、ある程度の余裕をもって後半を迎えることができたせいか、上りがそれほどきついとは感じませんでした。

フルではなくハーフマラソンだったからかもしれません。フルの場合、どんなにうまく走っても、最後の5キロくらいになると余裕をもって上りを走ることなどできないはずですから。

まとめとしては、とにかく「楽しかった」の一言に尽きます。

今年の場合は世界陸上を見た直後だったため、余計に感動が大きかったです。世界陸上マラソンのゴールと同じシーンを実体験できたのですから。

なんとかまた当選してもう一度走りたい。次は全力ではなく景色を楽しみながら走りたいと思うものの、きっとまた全力で走ってしまうのかな。

これからも健康を維持して、いつまでも走り続けたいと強く思った1日になりました。